恐怖よりも大きな使命感に動かされて
いつもブログを読んでいただき、本当にありがとうございます。
現場の経験を積む中で、思いがけない仕事を任されることも増えてきました。
その中の一つが、スズメバチの巣の駆除です。
正直に言います。
何度現場に立っても、スズメバチは怖い。羽音一つでも心臓がドキッとする。
けれど、「地域の人や学生さんを守れるのは、自分たちしかいない」──そう思うと、不思議と足は前に出ます。
今回の駆除依頼は、これまでの巣とは違っていました。
土の中でも、家屋の軒下でもない。
木の茂みの奥、暗くて、近づいても巣の位置すら分からない場所。
夕方になると周囲はさらに暗くなり、視界は悪く、音すら頼りにならない。そんな中で、「ここに巣がある」という確信だけを胸に進んでいく。
恐怖と緊張が交錯する時間。
でも逃げる選択肢はありませんでした。

巣の奥で目が合った瞬間──静かに燃えた覚悟
茂みをかき分け、ようやく巣の入り口を見つけました。
その瞬間、思わず息を飲む出来事が起きます。
巣の穴を覗いた瞬間、そこに一匹のスズメバチがいて──目が合ったような感覚がした。
冷たい風が背中を走ったような、あの独特の緊張感。
経験を積んだ今でも、この瞬間だけは体がこわばる。
「今日は危ないぞ」と本能が囁く。

けれど、その一瞬で覚悟が決まりました。
ためらわず、スプレーを一気に噴射。
一本をまるごと使い切る勢いで、シューッ、シューッと巣の奥へ。
自分の中の恐怖をねじ伏せるように、迷わず手を動かす。
幸い、外に飛び出してくる個体はゼロ。
正直、心の底からホッとしました。
暗闇の奥で、ただ黙々と任務を果たすその時間は、
派手さはないけれど、地域を守る責任を肌で感じる瞬間です。

「守れた」その実感が、明日への力になる
駆除を終えた時、胸の奥からじんわり湧いてくるものがありました。
「これで地域の安全が守れた」。
その安心感と達成感は、言葉にできないほど重く、温かいものです。
スズメバチの巣は、時に命に関わる危険もあります。
だからこそ事故を、自分が動くことで一つでも減らせるなら、怖くても前に立つ。
その思いは、この14年間でより強くなりました。
クリエイション江口に入ってから学んだことは数えきれません。
現場の厳しさも、人の温かさも、使命の重さも。
そして「誰かの役に立てること」が、自分の原動力になっていることに気づかされました。
これからも、地域を守るために。
そして、僕・村上昌洋のことをもっと知っていただけるように。
現場での出来事、学び、思いを、こうして皆さんに届けていけたらと思っています。
今日も読んでいただき、本当にありがとうございます。


